〝最強夫婦〟が揃って世界に挑む。日本陸連は29日、世界選手権(7月、米オレゴン州)男女マラソン代表選手6人を発表。男子は鈴木健吾(26=富士通)、星岳(23=コミカミノルタ)、西山雄介(27=トヨタ自動車)、女子は一山麻緒(24=ワコール)、松田瑞生(26=ダイハツ)、新谷仁美(34=積水化学)が選出された。

 昨年12月に結婚を発表した鈴木と一山はともに今月6日の東京マラソンを日本人トップでフィニッシュ。夫婦での同一大会ギネス記録を更新した。さらに2人とも「ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)」シリーズ1(2020年12月~22年3月)で、初代王者となり世界選手権の切符をつかんだ。

 この日、オンラインで取材に応じた鈴木は「初めての日本代表なので、とてもワクワクしていますし、しっかり準備をしていきたいと思います」と語った。

 東京マラソン後は2週間ほど休養して再び体を動かしているという。「(疲労は)今のところは抜けているけど、これから走っていく中でうまく調整しながら世界選手権に向けて準備していきたい」。本番では「表彰台に果敢にチャレンジしていきたい。攻めた走りをして、初めての日本代表なので失敗を恐れずにやっていけたら」と意気込んだ。

 一方、一山も「昨年の五輪で8位という結果だったんですが、それを満足することができなかったので、世界選手権ではそれ以上の順位を目指して頑張りたい」と気合十分。続けて「今年は2人で世界選手権に行きたいねと話していたので、すごくうれしく思います」と笑顔を見せた。

 夫婦の〝共通目標〟を「ケガをしないでスタートラインに立つことです」と明かした一山。世界のライバルを相手にどんな走りを見せてくれるのか。