2年ぶりの開催となった東京マラソン(6日、東京都庁前~東京駅前)の男子は、世界記録保持者エリウド・キプチョゲ(37=ケニア)が2時間2分40秒(速報値)で優勝。2017年大会でウィルソン・キプサング(ケニア)がマークした2時間3分58秒の国内開催の最高記録を大きく上回った。

 世界記録更新を目指したキプチョゲは、最初の5キロを14分17秒で通過。ハイペースでレースを進めたが、10キロ過ぎに先頭集団を先導する2台の白バイのうち、1台がコースを間違えた。これによりペースが乱され、10秒ほどのロスタイムを強いられた。それでも、キプチョゲは最後まで圧巻の走りを披露。35キロ過ぎでアモス・キプルト(ケニア)を突き放しゴールを駆け抜けた。

 しかし、ネット上ではコース間違いを巡り、さまざまな意見が見受けられる。「道間違えてなかったら世界記録だったのでは」「世界記録が期待できたのに残念です」「世界記録出ないのは途中で道間違えたからじゃん」と批判の声が聞かれた一方で「コースアウトなくても世界記録が出たかどうかは疑問だが。レースは水物だからタラレバなど意味はない」との冷静な分析もある。

 レース後、キプチョゲは「日本で初めての2時間2分台ということで大変うれしく思う。日本に来れて札幌で五輪の金メダルを取ったが、もう一度日本で、この東京で走れたってことで大変ワクワクしていたし、感謝の気持ちでいっぱい」と振り返った。