“元祖・山の神”今井は箱根の負の連鎖断ち切れるか

2015年02月23日 16時00分

ようやく覚醒した今井

 陸上界のジンクスを払拭した? 22日の東京マラソンで、男子では今井正人(30=トヨタ自動車九州)が日本人トップの2時間7分39秒の好タイムで7位に入り、8月の世界選手権(中国・北京)代表に大きく近づいた。「今まで悔しい思いをしてきたので、笑顔でゴールしたいと思った」とさわやかに話した。

 2時間6分0秒で初優勝したエンデショー・ネゲセ(26=エチオピア)らアフリカ勢には及ばない7位だったが、日本陸連幹部は「今井がやっと走ってくれた。すごい重圧を感じながら走り、ことごとく失敗していたが、練習での安定感はピカイチ。試合で走れないわけがないと思っていた」(宗猛中長距離・マラソン部長)。「男子マラソン飛躍のきっかけになる」(尾縣貢専務理事)などと手放しで喜んだ。それもそのはず。今井の好走は“ジンクス”打破の象徴でもあるからだ。

 今井は順大時代、箱根駅伝の山上り5区で“元祖山の神”として活躍。社会人になりマラソンでも期待されたが、結果が出なかった。箱根駅伝では多くの大学生スターが誕生するものの、その後はさっぱり…のパターンが続いている。指導者からは「箱根で終わらず、世界で活躍できるような選手を育てなければ」という声も高まっていた。

 そんななかで“箱根止まり”の一人だった今井の活躍は「今井にできるなら自分も、と後に続いてくれると思う」(尾縣専務理事)という意味があるのだ。マラソン挑戦が期待される2代目・柏原竜二(25=富士通)、3代目・神野大地(21=青学大)の“後輩山の神”にも良いお手本になりそうだ。