東京五輪の陸上男子20キロ競歩(5日、札幌)で池田向希(23=旭化成)が銀メダル、山西利和(25=愛知製鋼)が銅メダルを獲得。同種目初の表彰台となる快挙を達成した。

 気温30度の中、スタートしたレースは、14キロ付近で池田、山西らがトップにいた選手を飲み込んで7人が先頭集団を形成。すると残り3キロとなったところで、池田、山西、マッシモ・スタノ(イタリア)が抜け出し、金メダル争いは3人に絞られる展開となり、最初に山西が脱落した。最後は池田がスタノに振り切られ、金メダルには届かなかった。

 レース後、タレントのみちょぱこと池田美優のはとことしても知られる池田は「メダルを目標にやってきたので、ここで達成できてうれしい」と喜びを語った。また山西はトップアスリートには珍しい京大工学部卒。「(残り3キロ付近で)後ろを払って逃げ切るイメージだったが、自分の余力がなくなっていた。ここで金を取るためにやってきたので、日本の競歩チームとしても残念」と悔しさをにじませた。

 20キロ競歩で二つのメダル獲得した時点で今大会の日本勢のメダル獲得数は43個となり、過去最多だった2016年リオデジャネイロ五輪の41個を上回った。