東京五輪陸上男子100メートル予選(31日、国立競技場)、日本記録保持者の山県亮太(29=セイコー)は10秒15で準決勝進出を逃した。

 予選3組に登場した山県はスタートで飛び出すことができず、先頭に食らいつくも4着でフィニッシュ。4着以下のタイム上位3人に入れず予選で姿を消した。レース後は「満足いく結果ではない。準決勝、決勝を見据える上では(10秒)0台がほしいと思っていたので、そういうレースができなかったのは残念」と淡々と振り返った。

 納得の調整ができていただけに「ちょっとなにが原因だったかは、時間をおいて考えないといけない」と、すぐには出てこなかった。

 一方、大舞台の独特な雰囲気にも「五輪は初めてではない」。続けて「こういう大きい試合の前は自分のやりたいレースを決めてスタートラインに立つのが自分のルール。それはできたと思う。心理的な要因は考えていない」と言いきった。

 今大会は日本選手団の主将を務める山県。400メートルリレーに向けては「このレースの反省とリレー独自のイメージトレーニングをすり合わせて準備したい」と語った。

 また、多田修平(25=住友電工)、小池祐貴(26=住友電工)も予選敗退に終わり、日本勢は1人も準決勝に駒を進めることができなかった。