陸上の織田記念国際(29日、エディオンスタジアム広島)男子100メートル決勝で、山県亮太(28=セイコー)が10秒14で3年ぶりの優勝。地元で復活ののろしを上げた。

 ライバルの小池祐貴(25=住友電工)が10秒26で2位、桐生祥秀(25=日本生命)が10秒30で3位。過去2年はケガなどに苦しんだ男が、1年延期となった東京五輪イヤーに、強豪に勝って存在をアピールした。

「不調のこともあったし、地元のレースで優勝できて、うれしくて安心した。まだまだタイム(五輪参加標準記録の10秒05)を切ったわけでもないが、久しぶりにうれしいレースになった」と振り返った。

 今後は、五輪参加標準記録突破が求められる。「今回、どうなるか分からない不安もあったなか、10秒14が出せた。もっと仕上がっていくと思うし、それを踏まえると、十分射程圏内に入っていると思う」と手ごたえあり。最大3枠の五輪代表選考会となる6月の日本選手権(大阪)へ大きな弾みをつけた。