【陸上】“歴史を変えた”日本新・鈴木健吾の今後「世界を目指していくのは当然」

2021年02月28日 18時39分

鈴木健吾

 新たな歴史が刻まれた。びわ湖毎日マラソン(滋賀・皇子山陸上競技場発着)が28日に行われ、鈴木健吾(25=富士通)が2時間4分56秒の日本新記録で優勝。大迫傑(29=ナイキ)が持っていた日本記録(2時間5分29秒)を33秒上回り、日本人初の2時間4分台をマークした。

 昨年の当大会は12位に沈んだ鈴木。この日は「タイムよりも勝ちにこだわってきた」と序盤から先頭集団でレースを進める。25キロ過ぎに井上大仁(28=三菱重工)が一度抜け出したが「我慢しながら様子をうかがった」と自分のペースをキープ。33キロ付近で優勝争いは鈴木、サイモン・カリウキ(24=戸上電機製作所)、土方英和(23=ホンダ)の3人に絞られた。

 そんな中、給水ポイントの36キロ地点でレースが大きく動いた。「37キロくらいで仕掛けようかと思ったが、給水を取り損ねたので行こうと思った」と鈴木がロングスパート。後続との差をみるみる広げ、笑顔でゴールテープを切った。

 この1年は「何か変えないといけない」とウエートトレーニングなどで体づくりに励んだ。さらに、東京五輪男子マラソン代表の中村匠吾(28=富士通)と練習を共にする中で「メリハリのある質の高いマラソン練習をした。距離走も起伏のあるコースを使い、トラック練習でタイムを狙うようなスピード練習も織り交ぜた」と大先輩の術を吸収。走力に磨きをかけた。

 東京五輪には出場できないが、2024年パリ五輪の代表候補に名乗り出た。鈴木自身も意識しており「世界を目指していくのは当然だと思っている。まだまだ力はないが、世界選手権だったり次の五輪でしっかりと日の丸をつけて戦えるように少しずつ力をつけていきたい」と闘志を燃やす。

 日本陸上連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)に「日本の歴史を変えるレースになった」と言わしめた新星の今後から目が離せない。

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