大阪国際女子マラソンが31日、長居公園周回コース(1周約2・8キロ)で行われ、大会新記録の2時間21分10秒で優勝を果たした東京五輪代表の一山麻緒(23=ワコール)が悔し涙を見せた。

 今大会は史上初の周回コースで実施されたことから、野口みずき氏(42)が持つ日本記録(2時間19分12秒)の更新に注目が集まっていたが、記録達成とはならず。レース直後のインタビューでは「この大会で日本記録っていうのを本当は出したかったが、私の力不足で達成できなくて、楽しみにしていた方に申し訳ない」と顔をしかめながらも「本当に(大会)開催をしてくれてありがとうございました」と感謝の言葉を口にした。

 永山忠幸監督(61)について話が及ぶと、思わず涙を浮かべながら「この大会までにもいつも私と同じ気持ちで目標に向かって最高のサポートをしてくれるワコールのスタッフなので、本当に一緒に喜びたかった。残念でした」と唇をかんだ。

 それでも、最後には「今日のレースで日本記録のペースが体感できたので、今自分がこのくらいでしか走れないということが分かったので、もっともっと強くなれるようにこれから頑張っていきたい」と前を向いた。

 東京五輪までは6か月を切った。悔しさをバネにさらなるレベルアップを目指す。