第97回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)を主催する関東学生陸上競技連盟は10日、出場21チームの登録メンバー16人を発表。2連覇を目指す青山学院大は、エース・吉田圭太(4年)、前回大会9区区間賞の主将・神林勇太(4年)ら主力が順調に名を連ねる中で、前回大会2区で日本人1年生史上最速タイム(1時間7分3秒)をマークした岸本大紀(2年)が股関節ケガの影響で外れた。

 その理由について、原晋監督(53)が記者会見後に行われた有力校の監督らによるトークバトルで言及。「ようやく走り出して、そろそろポイント練習にも入っていける状態ではあるが、痛めた部位が部位だけに、箱根駅伝だけを彼には目標にしてほしくない」と語った上で「将来2024年パリ五輪、2028年ロサンゼルス五輪で日の丸を掲げて活躍する選手だと思っているので、中途半端な状態で強化するよりはしっかりと治して強化したいので、将来を考えての決断だった」と明かした。

 もちろん主力を欠くことは、決してプラスとは言えないが「4年生、特に神林、吉田、そして竹石尚人。ここの3人には私自身絶大な信頼を持っているので、この3人が有終の美を飾ってくれると確信している」と指揮官の気合は十分。後輩の思いを背に、今大会は「絆大作戦」で先輩たちがチームを優勝に導く覚悟だ。