12月6日に開催される「福岡国際マラソン選手権大会」(午後12時10分スタート、福岡市の平和台陸上競技場発着)の招待選手が26日、主催者から発表された。

 筆頭格は東京五輪マラソン男子代表で2018年覇者の服部勇馬(26=トヨタ自動車)だ。五輪代表内定選手としては唯一の出場となり、自身は昨年9月のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)以来のマラソンとなる。

 リモートによる発表会見を行った日本陸上連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(64)は「本当はもう五輪が終わってリラックスしているんだろうなという中で…」と新型コロナウイルス禍で東京五輪が来年夏に延期されたことに触れて服部を思いやり「彼がモチベーションをどう保つのか我々心配もしておりました」と心境を明かした。

 しかし、瀬古氏は「その心配もどこ吹く風で、彼は7月のホクレン(北海道・網走市)の1万メートルで27分台を出しました。ホントに偉いな、と。こんな中でもしっかりと自分自身の心を保って、選手としての節制もしている。これからマラソンも質の高い練習ができるんじゃないかなと思います」と期待した。

 具体的な目標値について、瀬古氏は「あまりプレッシャーをかけてはいけないんですが、最低(2時間)6分台を出していただきたい」とキッパリ。続けて「大迫(傑)の記録(2時間5分29秒)も出してほしいんだけど…」と本音ものぞかせ「五輪につなげてほしい」と話した。

 なお、今大会は沿道での応援が禁止。関係者によると、当日は自粛を促す看板が設置され、実業団の応援も自粛するよう呼び掛けるという。