萩生田光一文科相(56)が22日、東京・新宿区の国立競技場で行われた「セイコーゴールデングランプリ陸上2020東京~ライジングスター陸上~」の開会式に出席した。

 萩生田氏は「今年はコロナウイルスの影響により、さまざまなスポーツ大会が中止となりましたが、新しく生まれ変わった国立競技場に、小中学生の皆さんをお迎えして陸上大会を開催できることを、大変うれしく思います」とあいさつ。

 続けて「国立競技場は東京オリンピック・パラリンピック大会の会場でもあります。この夢の舞台で、本日の主役である皆さんも、オリンピックの選手になった気持ちで陸上競技を楽しんでください」とメッセージを送った。

 その後、報道陣の取材応では「いろんな困難もあったが、陸連の皆さんのご協力でこういう機会をつくっていただき、本当に良かった」とコメント。また、群馬から参加した中学3年の男子選手が直接、感謝の言葉を伝えに来たといい「『本当に絶望していたんだけれども、こういう機会があって前向きに事をとらえることができるようになった』と。私もウルッとしてしまうくらい感動した」と明かした。

 全国各地の部活でクラスターが発生しながらも、先日は甲子園での交流試合が無事に閉幕した。萩生田氏は「まだ未知のウイルスなので、どういうことに注意しなければならないかすべて分かっているわけでない」と前置きし「感染防止対策にしっかり対応すれば、大きなクラスターなく、こういったことができるというあかしになると思う」と述べた。

 また、今後については「何もしないことが一番安全なのかもしれないが、アスリートの皆さんにそういう機会を逆に作っていただけるように。しっかり連携しながら後押しをしていきたい」と、環境整備に注力することを強調した。

 同大会は最終学年を迎える小学6年、中学3年を対象とした競技会として開催。約700人が参加した。