無職ランナー3か月で「勝ち組」

2012年06月17日 18時00分

 ロンドン五輪男子マラソン代表の藤原新(30=ミキハウス)が食品大手「カゴメ」とスポンサー契約を結び、これまで集まった協賛金・活動費がなんと合計5000万円を超えた。代表選出前は〝無職ランナー〟と言われた藤原が一転、1億円突破を目指すほど〝勝ち組〟に。五輪切符を逃した市民ランナー・川内優輝(25=埼玉県庁)との「格差」は歴然で、2人の明暗が新たな話題を呼んでいる。

 藤原は13日、都内で「カゴメ」とのスポンサー契約を発表した。所属先契約の「ミキハウス」、そしてスポンサー契約の「BMWジャパン」に続き3社目。ニコニコ動画で募集した個人支援金1050万円を皮切りに、まさに天から降ってくるように〝アラタ口座〟に着金されているのだ。

「ほかにも地元長崎の企業などの協賛金も含めれば5000万円は確実に超えています。航空会社の『ANA』には妻子の住む富山県と東京の往復旅券を負担してもらっていますし、藤原本人は1億円突破を目指すつもりですよ」(アラタプロジェクト関係者)

 昨秋に所属先から契約を解除された〝無職ランナー〟が、2月末の代表選考会「東京マラソン」2位で状況が一変。スポンサーが殺到し、わずか3か月で「勝ち組」になったのだ。それもこれもすべては五輪切符効果。東京マラソンで藤原に敗れ、出場権を逃した川内との「格差」は広がるばかりだ。

 実は、2人は今月4~5日に山梨県の西湖で五輪前最後の合同練習を行った。ところが関係者によると、川内は公務員ランナーとしての制約に苦しんでいることを打ち明けたとか。

「川内君は土日に学校行事があったため、合同練習は代休となった平日に行われました。すると練習中、ファンに顔割れするたびに〝説明責任〟に追われるんですよ。『公務員なのに平日練習するとは何事か』と怒られるからだそうです」

 不況の昨今、安定した公務員は憧れの職業とはいえ、〝プロランナー〟藤原のような自由は利かない状態。それでも川内は「藤原選手をバックアップしたい」とけなげに話しているが…。

「ベストな状態で本番に臨みたい」と抱負を語った藤原は、格差のついた〝戦友〟のためにもメダルを取るしかない。