好記録続出ナイキの厚底シューズ「使用禁止」報道でトップ選手に波紋

2020年01月16日 16時30分

大迫も履く厚底シューズ

 どうなる「ヴェイパーフライ」…。陸上の長距離で好記録が続出して注目されている米スポーツ用品大手ナイキの「厚底シューズ」が、世界陸連の新規則で禁止されることになると15日に複数の英メディアが報じ、波紋を呼んでいる。

「ヴェイパーフライ」シリーズで知られる同社の厚底シューズは、炭素繊維のプレートが埋め込まれ、高い反発力が売り。マラソンの世界記録を持つ男子のエリウド・キプチョゲ、女子のブリジット・コスゲイ(ともにケニア)や日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)らトップ選手の多くが履いている。

 世界を席巻する厚底シューズを巡っては、かねて一部で問題視され、昨年には世界陸連が調査に乗りだすと報じられていた。デーリー・テレグラフ紙(電子版)は世界陸連の専門家による委員会が検証し、底の厚さに制限を加える規則を設けることになったと報道。現在人気を集めているモデルはトップレベルでは使用が禁じられるとした。

 大迫は「どっちでも良いから早く決めてくれーい! 僕ら選手はあるものを最大限生かして走るだけ!」とツイッターでコメント。キプチョゲはデーリー・テレグラフ紙の取材に「技術の進歩を否定するのでなく、共に進むべきだ。問題は靴ではなく走る人間だ」と主張した。

 東京五輪代表の座を争った昨年のマラソングランドチャンピオンシップで、男子で優勝した中村匠吾(富士通)ら多数の選手が履いて話題に。年始の箱根駅伝でも大半の選手が着用して区間新記録が相次ぎ、大会記録も大きく更新された。同駅伝では選手の84%がナイキの厚底を着用したと言われ、優勝した青学大のナイキ使用も注目された。

 報じられた「トップレベル」の大会がどこまでなのかも焦点。箱根駅伝の参加者には世界を目指す選手も多いだけに、駅伝にも影響が及びかねない。東京マラソンのような市民レース形式の国際大会も多いとあって、新規則の適用範囲も気になるところだ。