【陸上世界選手権】競歩金コンビが東京五輪コースへの不安訴える

2019年10月09日 16時30分

 最大の敵は“殺人級”の…。陸上の世界選手権(ドーハ)でメダルを獲得した日本代表が8日、帰国。会見した男子50キロ競歩金メダルで東京五輪代表に決まった鈴木雄介(31=富士通)、同20キロ競歩優勝の山西利和(23=愛知製鋼)は喜びを語りつつも、五輪に向けて「なるべく日差しは遮ってもらいたい」と口をそろえた。

 世界選手権では深夜のレースだったにもかかわらず、高温多湿の過酷な環境の中を歩き切った。しかし、体へのダメージは深刻で、今でも2人とも疲労が取れていないという。東京五輪の競歩は皇居外苑で行われる周回コース。50キロが午前5時半、20キロが同6時の号砲となるが、ドーハではなかった「直射日光」との闘いにもなる。鈴木は「過酷さで言えば今回(ドーハ)のほうが上だと思う」と話したものの、実際に東京の炎天下でどうなるかは未知数だ。

 昨年12月にはこのことを危惧した日本医師会と東京都医師会が小池百合子都知事(67)に、競歩コース全体への天幕の設置を提案した。その後、どうなったのか。

 東京都医師会関係者は「現在検討していただいている最中」。提案した理由については「コースにほとんど日差しを遮るものがないので、選手への(熱中症や脱水症状などの)リスクが高いと判断した」とし、鈴木と山西が抱く不安についても「当然そうだと思う」ときっぱり。周囲に建造物がないため、天幕の設置自体が困難ともみられるが「そういったことも考慮していただきながら、何らかの対策は講じてほしい」と“選手ファースト”を訴えた。

 京大工学部卒のインテリ選手、山西は「直射日光があると、オーバーヒートする可能性もあるので怖い。日差しをカットするならビルが確実」とコースの再考を期待するコメントも残したが…。果たして2人の金メダル候補の訴えは届くのか。