陸上の世界選手権(27日開幕、カタール・ドーハ)に出場する日本選手団の壮行会が17日、都内で行われ、男子マラソンの川内優輝(32=あいおいニッセイ同和損保)が健闘を誓った。

 今回が4度目の出場となる川内は「前回果たせなかった8位入賞以上の目標を達成したい」。2年前の前回大会では3秒差で9位に終わっており、リベンジへの思いは強い。一方で、15日に開催された東京五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)への参加は見送った。

 だが、そのMGCでは自己ベストが川内の2時間8分14秒より2秒遅い中村匠吾(27=富士通)が2時間11分28秒で優勝。このタイムなら川内にも東京五輪のチャンスがあったのではないか?

 本紙が直撃すると川内は「それはまたちょっと違うかなという感じです。ハーフのタイムは彼(中村)のほうが速いですし。(下見で勝負どころを見極めた)準備のたまものだと思います」と話した。実際、MGCでは男子スタート時の気温が26・5度で、ゴール時には30度近くに。暑さを苦手とする川内にとっては有利な条件ではなかっただけに、中村のように快走できたかは別問題ということだ。

 川内の視線はあくまで世界選手権。6月には現地コースを下見して気候を確認しており、異例の真夜中開催に合わせ、昼夜逆転の生活も試してきた。自身の信念通り、悲願の入賞を目指す。