陸上長距離の指導者として知られる小出義雄氏が24日、死去した。80歳だった。

 青学大陸上部の原晋監督(52)は同日、TBS系「ひるおび!」に電話出演した。

「ネットニュースで知った。3日前ぐらいから、小出先生がちょっと危ないという情報はいただいていた。もっと元気で長生きしてほしかったんですけどね」と突然の死を悼んだ。

 小出氏とのエピソードも披露。

「私が箱根駅伝初優勝したころに、お電話でお話しさせてもらった。『陸上界盛り上げてくれてありがとな! 敵も増えるけども気にせず頑張れよ』というようなお話しいただいたんですね。褒めて育てるという印象があるんですけど実際には個性を見抜いて叱ったり、アドバイスしたりしながらその人の能力を上げるのに長けてましたよね」

 陸上界のすべての指導者にとって憧れの存在だった。一方、そんな小出氏にやり残したことがあったという。

「高校駅伝男子も優勝させている。五輪も金、銀、銅、世界陸上も金、銅を取られて『オレ、あとは箱根駅伝だけなんだよ』ということをおっしゃられていた。『箱根駅伝やったらオレ、勝てるのにな』ということで『いやいや、ちょっと来ないでよ』って」

 原監督はそう語り、偉大な故人の在りし日に思いをはせた。