日本陸上競技選手権大会(23日、山口・維新みらいふスタジアム)で、男子100メートル決勝が行われ、山県亮太(26=セイコー)が10秒05の大会記録タイで、5年ぶり2度目の日本一に輝いた。

 山県のほかに、9秒98の日本記録を持つ桐生祥秀(22=日本生命)、ケンブリッジ飛鳥(25=ナイキ)、多田修平(21=関学大)の4強が顔を揃えた注目の一戦。

 レース前半はスタートをうまく決めた桐生が前に出る。しかし、中盤から山県が加速。グイグイと追い上げ、他の選手らを抜き去り、トップでフィニッシュ。2着のケンブリッジは10秒14、3着の桐生は10秒16だった。

 準決勝でいい走りができていなかった山県は「決勝に向けて映像を確認し、集中力にいき着いた」と課題を発見。決勝できっちり修正した。「日本一になりたい思いが強かった」と精神面でも気合十分だった。

 8月のジャカルタ・アジア大会にも内定。「次は国外のライバルと競り合う。アジアで1番を目指したい」とさらなる高みを目指すと意気込んだ。