ノルディックスキー・ジャンプ女子の平昌五輪銅メダリスト、高梨沙羅(21=クラレ)がジャンプ界の“広報大使”に就任する。

 29日はセブン&アイ・ホールディングスが東京・六本木ヒルズで開催する高梨沙羅写真展カフェ「SARA’S PROGRESS」(4月4日まで)のオープニングイベントに“店員コスプレ”で登場。男女を通じてW杯歴代単独最多の通算55勝を記念し、写真入りのケーキをプレゼントされ「すごくうれしい」と喜んだ。

 ジャンプ練習を再開するゴールデンウイークまでつかの間のオフに突入。すでに母の手料理に舌鼓を打つなどリラックスモードに入っており「温泉に行きたいです」と疲れをとって英気を養うつもりだ。同時にジャンプの唯一の平昌五輪メダリストとして、普及活動にも積極的に携わっていく。

 プロ野球日本ハム―西武戦(4月1日、札幌ドーム)で始球式を務めるほか、テレビ出演のオファーもスケジュールが重ならなければ前向きに検討する姿勢だ。マネジメント会社関係者は「(高梨に)スキージャンプ競技を普及させたいという思いがある。時間が許す限り、対応する予定です」。将来は後進育成の夢も持つ。限られた時間の中で、競技の魅力を多くの世代に幅広くアピールしていくという。

 来季は世界選手権(オーストリア)での金メダル獲得が目標。2つの金字塔により、女子エースからジャンプ界の象徴になった高梨は「もっと大人らしくなりたい。いろんなことを学んで行動だったり責任を持てる人になりたい」と人間力向上にも意欲を燃やした。