スノーボード男子ハーフパイプで五輪2大会連続銀メダルの平野歩夢(19=木下グループ)のスケートボードでの2020年東京五輪参戦に“慎重論”が出てきた。後援会幹部が22年北京五輪での金メダル獲得に専念すべきとの考えを示したもの。平野は果たしてどちらの道を進むのか?  21日は地元の新潟・村上市で慌ただしい一日を過ごした。平昌五輪の凱旋パレードに始まり、報告会、祝勝会に出席。前回ソチ五輪に続く2度目のパレードでは約1万5000人から歓声を送られ感激の様子だった。  報告会では平昌で逆転金メダルを決めたショーン・ホワイト(31=米国)の3本目を振り返り「まさか決めてくるとは思わなかった。マジかと思いました」と本音を吐露。銀メダルになった悔しさを改めてのぞかせた。  一方、東京五輪については「約束はできないんですけど、整理つけばやってみる可能性というのは自分の中にあると思う。今後、考えていきたい」と話すにとどめた。すでに日本ローラースポーツ連盟は5月の日本選手権・パークへの参戦を呼びかけている。この日、来賓の一人も「東京五輪での活躍も期待されている。ずっと応援し続けていきませんか」とあいさつするなど、周囲も歓迎ムードだ。  しかしここにきて、後援会幹部からはこんな声も上がった。「私はあまり出したくはない。一からのことなのでそんなに簡単に五輪に出られるとは彼も思っていないと思う。北京のほうが確実性は高い。ケガしてチャンスを振ったらどうしようもない。たぶん、周りはみんな反対しますよ」  スケートボードについて平野は「ゼロからのスタート。全くやっていない状況」と強調した。実際、東京五輪は出場できるかどうかも未知数だが、北京五輪は金メダル候補筆頭で迎える可能性がある。ファンの熱に押され「もっと自分は大きなことをしたいなって思える力を与えてくれた」「夢を与えられる一人の選手でありたい」とも語った銀メダリストの決断に注目が集まる。