金メダリスト村田のプロ転向でボクシング界大混乱

2013年02月07日 16時00分

 ロンドン五輪ボクシングミドル級金メダリストの村田諒太(27=東洋大職)が二転三転の末にプロ転向を表明した。この突然の事態に、ボクシング界全体が大混乱に陥っている。


 昨年末の本紙インタビューでも「プロには絶対に行かない」と言い切っていた村田が、思わぬ心変わり。“宝”を持っていかれる日本アマチュアボクシング連盟の山根明会長(73)は容認の姿勢を見せたが、プロ側に対して「盗っ人みたいにやらないでほしい」と不快感をあらわにし、別のアマ関係者から「プロ側から、どういう経緯でこうなったのか説明があってしかるべき」と不満の声が上がったこともあり「今後はプロ側と紳士協定を結ぶべきではないか」(山根会長)と話した。


 同会長はもともと、村田にロンドン五輪での引退を勧めていた。将来、アマチュアの世界で名指導者になってもらうためには「これ以上、肉体に負担をかけてほしくない」という親心があっただけに、ショックは大きかった。


 さらに、国際アマチュアボクシング連盟(AIBA)が設立するプロ団体への参加を、現役引退を理由に断った後でのプロ表明。プロへの思いを捨て切れなかった…といえばそれまでだが「礼儀に欠く」と言われても仕方がない。今後、AIBAから日本連盟へ抗議が届く可能性もある。


 しかも、金メダリスト転向劇は視聴率低迷にあえぐフジテレビの主導で行われ、同局のボクシング中継窓口の三迫ジム入りで進められているという。三迫ジム関係者は「村田選手の件については、新聞などで報道されている通りです。正式なお話については、今後させていただくことになると思います」と本紙にコメント。


 何より、今回のドタバタ劇でイメージダウンは必至。多くのボクシングファンが待ち望んだプロ転向が、今後は色眼鏡で見られてしまう。村田本人はさわやかな好青年だけに、周囲がもっと配慮してあげられなかったものか…。