スピードスケートの世界スプリント選手権(中国・長春)を途中棄権した平昌五輪女子500メートル金メダリストの小平奈緒(31=相沢病院)が5日、北京からの航空機で羽田空港に帰国した。

 小平は4日の1000メートルを体調不良により棄権。2年連続の総合優勝を逃し、現地で「体が悲鳴を上げてしまった」と訴えていた。

 当初は空港で囲み取材がセッティングされていたものの、小平の体調を考慮し取材は急きょ中止に。それでも空港には約40人の報道陣が押し寄せたが、日本スケート連盟関係者からカメラマンやテレビクルーに対し「絶対、その場を動くな。追いかけるのも禁止」との通達が出る厳戒態勢となった。

 小平はジャージーにメガネ、マスク姿で、結城匡啓コーチ(52)と到着ゲートに姿を見せた。すぐに居合わせたファンが殺到し、ケータイによる“撮影会”となったが、小平はわずかに立ち止まったのみ。

 すぐに歩き出すと、7~8人の警備員に前後左右をガードされながら、コメントを発することなく、タクシー乗り場へ向かった。

 今季最後のレースに予定していたW杯最終戦(17~18日、ベラルーシ・ミンスク)に出場するかどうかは不明だ。