クライミングの新星は14歳 練習量抑え日本選手権Vの快挙

2018年03月05日 16時30分

初優勝した森秋彩

 スポーツクライミングで登る高さを競うリードの日本選手権(4日、埼玉・加須市民体育館)女子決勝で14歳の森秋彩(もり・あい=茨城県連盟)が唯一の完登を果たして初優勝した。第一人者の女王・野口啓代(28=同)の3連覇を阻止したニューヒロインは「落ちることを恐れないで最初から思い切ってできた。今から複合の大会に積極的に出て、五輪に向けて準備していきたい」と、2020年東京五輪に向けて目を輝かせた。

 6歳で競技を始め、かねて野口が「すごい小学生の女の子がいる」と話すほど、早くから将来を嘱望されてきた。ここにきて才能が開花した理由について、関係者は「リードは持久力。それなりのトレーニングをやることで鍛えられる。彼女は人一倍、登るのが好き」と明かす。

 通常なら選手本人が満足するだけ練習させる。しかし森の場合は逆だ。普段は15メートルの壁を一日1~2時間、週3~4日のペースで登っているが「逆に抑えている。ほうっておいたら毎日ずっとやるから、レッスン日を設けないと本当にケガしちゃう」(同関係者)と制御しているという。オーバーワークを抑えつつ「日本一」の称号を手にしたというのだから、天性のクライマーだ。

 東京五輪ではリード、ボルダリング、スピードの3種目の複合でメダルを争う。スピードの練習が不足しているという森は「ボルダリングとリードは力を落とさないようにして、スピードはパワーアップしていって、複合の能力を高めていきたい」と快挙に満足することなく、向上心を燃やした。

 スポーツクライミングでは世界的に20歳前後にトップが集まっているのが現状だが、残り2年半、天才少女はどこまで成長できるか。