【女子パラレル大回転】5位の竹内智香 試練乗り越え5度目の五輪「続けてよかった」

2018年02月24日 19時04分

明るい表情で会場を後にした竹内

【韓国・平昌24日発】スノーボード・パラレル大回転で、ソチ五輪銀メダルの竹内智香(34=広島ガス)は準々決勝で敗退し5位だった。2016年3月に左ヒザ前十字靱帯を断裂。試練を乗り越えながら今季最高の滑りを披露した。悲願の金メダルは獲得できなかったものの、集大成と位置づけた5度目の五輪で「100点満点」と完全燃焼だった。

 涙はない。竹内は久々に明るい表情を見せた。「『金メダルを取って100点満点』というのが一番のストーリーだと思うんですけど、この4年間やってきたことに満足していますし、やり切れたという意味では、100点満点なんじゃないかなって思います」。悔しさより、満足感を漂わせた。

 苦しい4年間だった。左ヒザを手術し、5か月半離脱した。年末年始には持病のアレルギー症状が再発。1月をほぼ棒に振り、今季W杯は最高9位と低迷した。それでも音を上げなかった。「必ず間に合うと言い続けて過ごしてきた」と不屈の闘志を見せ、ピークを五輪に合わせた。

 ゲン担ぎで金色の時計もはめた。キレのある滑りで6位で予選を突破すると、報道陣に「ヒヤヒヤしませんでした?」と笑顔で語りかけるほど、気持ちも乗っていた。

 1対1で争う準々決勝ではセリナ・イエルク(30=ドイツ)と対戦。赤のコースに比べ、不利に見えた青のコースを最後まで滑り切った。敗れたが、悔いはない。「この2~3年は若い選手が出てきたと感じる」と世界の競技レベルが上がっていく中で、日本の第一人者の意地を示した。

 集大成の大会が終わり、竹内の胸は五輪への愛でいっぱいになった。

「五輪は何度来ても楽しいですし、続けてよかった。五輪はできるなら一生出ていたいと思うくらい好きな場所」。今後のことは明言しなかったが、後ろ髪を引かれる思いがある。

 決断は、もうちょっと先でいい。「20年間やってきた中で、最後にもう一つ、金メダルというものを残したかったんですけど、それがないにしても充実している競技人生」と竹内は五輪の余韻に身をゆだねた。