【韓国・平昌13日発】スノーボード・ハーフパイプ男子予選で、ソチ五輪銅メダルの平岡卓(22=バートン)は75.75点で13位に終わり、予選落ちした。「いきなり本番で雰囲気が変わって、そこに入っていけなかった」とサバサバした表情で敗戦を受け止めた。

 苦しい4年間だった。立命館大学を1年で中退し、競技外の活動に興味を向ける。夏はサーフィンに打ち込むと、冬は自然の中を滑るバックカントリーや撮影に夢中になった。

 五輪1年前となった昨シーズン、本格的に競技を再開という矢先に起こったのが、スノボ界の不祥事だった。未成年選手による大麻、飲酒などの問題で強化指定選手の活動は停止。W杯に出場できず、平岡の計画は大幅に狂わされた。「そろそろ本人もという時に、大会自体に出られなかった。テンションは下がったと思う」(関係者)

 そこからなんとか踏ん張り、獲得した五輪切符。公開練習は「メチャメチャ調子良かった」と気持ちも乗っていたものの「公開で頑張り過ぎた」とピーキングを合わせることはできなかった。

 2016年には地元の奈良・御所市にスケートボードの専用施設をオープン。これまでためた賞金や契約金をすべてつぎ込み、業界の拡大を願った。

 平岡の次の挑戦はどうなるのか。