【アイスホッケー】格上スウェーデンに惜敗も…スマイルジャパン大収穫

2018年02月11日 14時00分

スウェーデンの攻撃に対応するGK藤本那(右)。次こそは勝利だ

【韓国・江陵10日発】スマイルジャパンの悲願は持ち越しとなった。アイスホッケー女子の競技が始まり、1次リーグB組の日本は初戦で2006年トリノ五輪銀メダルのスウェーデンに1―2で敗れ、五輪初勝利はならなかった。それでも4年前の屈辱をバネに、強化を図った運動量と守備面では互角以上の戦いを展開。次戦のスイス戦(12日)に向け、希望が見える敗戦だ。

 課題と希望が交錯する初戦となった。世界ランキング9位の日本に対し、スウェーデンは5位と格上。粘り強い守備でロースコアの戦いに持ち込むことで勝機をうかがう狙いだった。だが、第1ピリオド開始早々に先制を許し、プランは崩壊。山中武司監督(47)も「最初の5分間は主導権を握られた。失点したことで押されてしまった」と悔やんだ。

 それでも、その後はGK藤本那菜(28=ボルテックス札幌)の好セーブなどで追加点を許さず、一進一退の攻防。その粘りのおかげで第2ピリオド、速攻からゴール前のこぼれ球をFW浮田留衣(21=ダイシン)が押し込んで同点とした。第3ピリオドに一瞬の隙を突かれて失点して敗れたが、最後まで大きく崩れることはなかった。

 4年前のソチ五輪ではやはり初戦でスウェーデンに敗れ、5戦全敗。開催国枠で初出場を果たした1998年長野大会から10戦全敗となり、日本女子ホッケー界は「悲願の1勝」に向けて、改革に本腰を入れた。ソチまではアルバイトを掛け持ちする選手もいるなど競技と仕事の両立に苦労する選手が多かったが、今では企業が積極的に支援。選手たちが生活面の不安なく競技に集中できるように環境を整えた。

 山中監督がまず打ち出したのは基礎体力の向上。それをベースに前線から厳しいプレスをかけるスタイルと組織的な守備に磨きをかけてきた。日本アイスホッケー連盟もサポート体制を強化。「ボクがシーズン当初考えたのは、年間30試合ぐらいやる。そのうち15試合は最低でも国際試合」という山中監督の希望をかなえ、昨年12月にはフィンランドでの5か国対抗戦やロシアとの練習試合を実施した。今大会直前には国内でドイツ、チェコを相手に壮行試合4連戦。これを全勝で終え、手応えをつかんで本番に臨んだ。

 初戦の重圧に沈み、残念ながら五輪での連敗は11となった。それでも浮田は「4年前は何もできなかった。今回は内容的には自分たちがやるべきことはできた」と進歩を感じている。次戦のスイス戦でスマイルジャパンの真価が問われる。