【スピードスケート】女子3000メートル5位の高木美帆 大本命の1500メートルへ追い風

2018年02月11日 14時00分

メダル獲得ならなかった高木美はがっくりだったが…

【韓国・江陵10日発】平昌五輪のスピードスケート女子3000メートルで中長距離のエース、高木美帆(23=日体大助手)は4分1秒35の5位。日本選手団で今大会第1号となるメダル獲得はならなかった。とはいえ、この敗戦はある意味で「想定内」だ。V本命視される12日の1500メートルなど、得意種目での金メダル獲得に向けて再スタートを切る。

 メダル獲得へ作戦は31秒0台のラップを維持することだった。序盤は予定通りのラップを刻んだが「それを上回るタイムで同走の人が滑っていたので、クロッシングゾーンで前に出るためにピッチを上げていたところがあった」(高木美)。

 レースはオランダ勢がメダルを独占し、同走のアントワネット・デヨング(22)は4分0秒02で銅メダルを獲得。前に出なければ、メダルには届かなかったことは確かだが、少しずつピッチを上げざるを得ないレース展開が徐々に高木美の体力を奪った。

 それでも、勝負のアヤを言い訳にはせず「もっと遅い選手と滑ったとしても4分は切れなかった」。低地では自己ベストのタイムをマークしただけに「力が足りなかった」と5位という結果を受け入れた。

 高木美自身もこの距離での表彰台が難しいことは分かっていた。昨年12月のW杯(カナダ・カルガリー)では3000メートルでもオランダなど強敵の欧州勢を退けて日本新記録で優勝したが、開幕前には過熱する周囲の期待を抑えるように「(最初に)メダルを取って日本にいい流れをつくりたいという気持ちはあります。ただ、特に3000メートルのメダルは甘いものではない」と話していた。

 国内でも3000メートルについては「本番になれば、中長距離が強いオランダ勢が確実に調子を上げてくる。高木は5番手前後ではないか」とほぼ今回のレース結果を言い当てていたスピードスケート関係者もいたほど。高木美の“金メダルロード”では、この種目の5位はあくまで想定内。悔しさはあっても、今後のレースに尾を引くようなショックはないはずだ。

 バンクーバー以来、8年ぶりの五輪にも高木美は「レース前に何か特別な気持ちがあったということはない。ただ、この大会に向けては今までのどの大会より集中して仕上げる努力をしてきた」。12日の1500メートルに向け「もうちょっと、できそうなことがあるなと感じている。明日(11日)の準備がすごく大事になるんじゃないかと思います」と、集中力をより研ぎ澄ませてさらなる仕上げに入る。

 1500メートルでは今季W杯で4戦全勝で、誰もが認める大本命。「こういう思いでレースに臨めるのが、あと3回もあるのはありがたいことだと思う」。この日のように持てる力を発揮すれば、おのずと金メダルはついてくる。