【韓国・江陵10日発】アイスホッケー女子の競技が始まり、1次リーグB組の日本(スマイルジャパン)は初戦でスウェーデンに1―2で敗れた。

 4年前のソチ大会では5戦全敗に終わり、開催国枠で初出場を果たした1998年長野大会と合わせて10戦全敗。悲願の1勝に向け、山中武司監督(47)のもと基礎体力を強化し、前線から厳しいプレスをかけるスタイルと組織的な守備に磨きをかけてきた。国内で行われた壮行試合はドイツ、チェコ相手に4戦全勝。手応えをつかんで本番のリンクに乗り込んだ。

 世界ランキング9位の日本に対し、2006年トリノ大会銀メダルのスウェーデンは5位と格上。第1ピリオドの2分21秒、左サイドからのシュートを「氷上のこじはる」ことGK藤本那菜(28=ボルテックス札幌)が止められず、先制を許す苦しい展開となった。

 第2ピリオドに入り、5分過ぎにFW大沢ちほ(26=道路建設ペリグリン)が反則で2分間の退場となるが、数的不利な状況で藤本那が好セーブを連発。一進一退の攻防が続く中、17分直前にゴール前のこぼれ球をFW浮田留衣(21=ダイシン)が押し込んで追いついた。

 勢いに乗りたい日本だったが、第3ピリオド1分53秒に一瞬の隙を突かれてゴールを決められ、再びリードを許した。5分、8分と立て続けに相手のペナルティーで2分間のパワープレーのチャンスを得たが、決定機をつくれなかった。

 残り47・8秒でスウェーデンにラフプレーの反則があり、パワープレーのチャンス。GKをベンチに下げ、6人攻撃を仕掛けたがパスワークが乱れてゴールを割れずにタイムアップ。五輪11連敗となり、次戦のスイス戦(12日)で悲願の1勝を目指す。