【ジャンプ男子】葛西ノーマルヒル予選突破で連発ハプニング吹き飛ばした

2018年02月09日 16時30分

テレビカメラにピースサインを見せる葛西

【韓国・平昌8日発】先行開催のジャンプ男子ノーマルヒル予選が8日に行われ、葛西紀明(45=土屋ホーム)が冬季五輪史上最多8度目の出場を果たした。

ジャンプ界のレジェンドが苦難を乗り越えて本戦出場を決めた。37番目に登場すると、98メートルを飛び117・7点をマーク。テレビカメラに向かってピースサインと満面の笑みを見せた。葛西は「ホッとして笑みが出てしまった」と素直な心境を吐露した。

 8大会連続8度目の五輪。冬季五輪史上最多出場を果たしたものの、前日練習では「プレッシャーで硬くなってしまった」と不安定なジャンプを披露。しかも今大会では日本選手団の旗手を務める。日本国民が注目する開会式を前に予選落ちするような事態は絶対に避けたいところ。そんな重圧も加わりナーバスになっていたのだ。

 さらにアクシデントにも見舞われていた。平昌の選手村に到着した5日には部屋の暖房が作動せずに極寒の一夜を過ごすと、7日の練習後はなぜか日本チームだけ迎えのバスが到着せず。マイナス14度の中、約40分も待機させられたという。葛西は自身のブログで「開会式の練習だと思って耐え忍んでましたが、マジでなまら寒かった」と書き込んだ。

 かつてない重圧の中で起きた相次ぐハプニング。百戦錬磨の葛西といえども、五輪出陣を前に嫌なムードが漂ったに違いない。そんな中で57人中50人が突破できるという予選を順当に勝ち上がり、ようやくリラックス。他選手たちが見せなかった満面の笑みを振りまいたというわけだ。

 日本勢の先陣を切って無事に勢いをつける役目を果たした。ネガティブな状況を払拭した葛西は本戦に向け「完璧なジャンプを2本揃えてメダルを狙いたい」。世界が注目する中、改めて表彰台の頂点に照準を定めた。