【フィギュア】坂本 戸惑いだらけの初練習

2018年02月06日 16時30分

緊張からか、坂本はジャンプの着地に失敗し転倒

【韓国・江陵5日発】平昌五輪に出場するフィギュアスケート女子の坂本花織(17=シスメックス)が、ド緊張の初練習を行った。昨年末の全日本選手権で2位に食い込み、初の五輪切符を手にしたシンデレラガールは選手村の環境にも戸惑っている様子。持ち味の思い切りの良さを発揮するためにも、五輪独特の雰囲気に慣れる必要がありそうだ。

 シングル勢としては日本代表の先陣を切って、4日に日本選手団本隊とともに現地入りした坂本は、たった一人で初練習に臨んだ。

 割り当てられたのは本番会場ではなくサブリンクで、他の選手がいない独占状態だったが「緊張してます」。その影響からかこの日はルッツに苦戦。「エッジエラーを取られることが多いので、修正しようと思ったけど、いい跳び方がたまにどっかいっちゃう。今日はちょっとどっかいっちゃった」。練習後は転倒時に打ちつけた右臀部を気にするそぶりも見せた。

 緊張するのは練習中だけではない。選手村など行く先々が五輪ムード一色。「部屋に入ったら布団が五輪の絵で『ここまで』って…。すごい力入れてんなと思いました(笑い)」。五輪初出場のシンデレラガールにとっては新鮮であると同時に、気が休まる時間がない環境だ。

 これもまた緊張ゆえなのか、練習後の取材では話し始めた途端に自ら唇の裏をかむアクシデントがあった。血が出ていないことを確認すると「ああ、大丈夫です」と話を再開させた。

 坂本の持ち味はなんといっても思い切りの良さ。それはプログラムにも表れている。ショートプログラムではすべてのジャンプを後半に跳ぶ。得点が1・1倍になるため高得点が狙えるが、体力的には厳しくなる。日本人選手としては珍しい挑戦にも、臆することなく取り組んでいる。

 今季はグランプリ(GP)シリーズ・スケートアメリカ(昨年11月)で初めて210点超えを果たすと、決して本命視されていない中で昨年末の全日本選手権で堂々2位に食い込み、日本代表に上り詰めた。1月には四大陸選手権を制し、自ら「勢いがさらに増した」と言い、最高の状態で五輪を迎える。

 過度の緊張はそんな勢いまでのみ込んでしまいそうだが、坂本は「いつも会場入りすると緊張する。どんどん会場に慣れるように練習して、あとはいつも通り過ごすこと」と誓う。シニア1年目とはいえ、2度、世界ジュニア選手権に出場するなど、国際舞台の経験は十分にある。それを生かして、初めての五輪の重圧も克服するつもりだ。