東京五輪からボクシング除外も 会長代行のラヒモフ氏に「黒いウワサ」

2018年02月05日 16時30分

 2020年東京五輪から伝統競技が消えてしまうのか。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(64)は4日、韓国・平昌で開かれた2日間の理事会終了後に記者会見し、統括団体のガバナンス(組織統治)や審判の判定で問題が指摘されているボクシングを東京五輪の実施競技から除外する可能性を明らかにした。最大の理由は、国際ボクシング協会(AIBA)の会長代行に選出されたガフール・ラヒモフ氏(ウズベキスタン)の存在。「犯罪者」と指摘された人物が五輪のクリーンさを損なうとして、厳しい姿勢で臨む構えだ。

 バッハ会長は「20年東京大会のプログラムからボクシング除外を検討する」と警告。18年ユース五輪(アルゼンチン・ブエノスアイレス)についても同様の措置をとる考えを示し、混乱が続くボクシング界に最後通告を突きつけた。

 16年リオデジャネイロ五輪で不可解判定が相次ぎ、八百長や買収疑惑も浮上した。さらに規約違反を問われた呉経国会長(台湾)が昨年11月に辞任したことを受け、IOCは分配金の支払いを凍結。だがAIBAは会長代行に副会長のラヒモフ氏を選出し、改善点などを含んだ報告書を提出し「問題はすべて解決した」と結論づけた。これにIOCが激怒した。

 ラヒモフ氏には「黒いウワサ」もささやかれる。米財務省は「ウズベキスタンの代表的な犯罪者の一人で、ヘロイン売買に関わる重要人物」と指摘。
 中央アジアを中心に非合法な取引をしているロシア系犯罪組織「ブラザーズ・サークル」の主要メンバー7人のうちの一人で、12年には金融制裁も科されている。

 バッハ会長はAIBAに改善指令を出し「4月30日まで待つ」と期限を設けた。そこで出される新たな報告書の内容が満足いくものでなければ、除外は不可避となる。五輪ボクシングは最大のピンチに直面した。