ノルディックスキー・ジャンプ女子のW杯個人第7戦は19日、山形市のクラレ蔵王シャンツェ(HS102メートル、K点95メートル)で行われ、日本勢は高梨沙羅(21=クラレ)が合計216点で4位に入ったのが最高だった。マーレン・ルンビ(23=ノルウェー)が260・9点で今季5勝目。前年王者の伊藤有希(23=土屋ホーム)は214・2点で5位だった。

 高梨は93・5メートル、93メートルとまずまずのジャンプを揃えたが、ルンビのジャンプは“異次元”だった。1本目101・5メートル、2本目はただ一人、ゲートを下げて100メートルのアメージングジャンプ。着地のテレマークもぴたりと決め、飛型点も2本ともトップを叩き出した。

 飛距離にして22メートルの差をつけられ、高梨は「別格だなと思いました」と完敗を認めた。W杯歴代単独最多の通算54勝はお預け。8戦連続で優勝がないのも、自己最長を更新した。

 W杯個人総合2位のカタリナ・アルトハウス(21=ドイツ)とソチ五輪金メダルのカリーナ・フォクト(25=同)が出場していない中で、表彰台にすら上がれず「少しのミスも許されない試合になってきている」と危機感を口にした。

 団体戦を挟んで21日に行われる第8戦は、平昌五輪前最後の国内試合。“怪物”相手に、逆転の策はあるのか。