昨年末の平昌五輪代表選考会(長野)でも圧倒的な強さを見せたスピードスケート女子の小平奈緒(31=相沢病院)が、大一番に向け独自路線で調整を進めることになった。

 ほとんどの日本代表選手が19、20日の五輪壮行タイムトライアル(長野・エムウェーブ)に参加するなか、小平を指導する結城匡啓コーチ(52)は「出ないです。出る余裕がない」ときっぱり。

 タイムトライアルは五輪本番に合わせて夜に行われるが、小平陣営は平昌入りしてから夜型の生活に切り替える予定。同コーチは「朝型の生活をしていて、夜のタイムトライアルに出て、また朝型の生活をするのはなかなか難しいかなと思う」と説明した。

 小平は500メートルで国内外合わせて驚異の24連勝中。1000メートルでは1分12秒09の世界記録を持つ。さらに選考会で2位となった1500メートルでも代表入り。同一大会で2個の金メダルを獲得すれば、長野五輪でラージヒルと団体を制したスキージャンプ男子の船木和喜(42)以来、日本人選手としては20年ぶり2人目となる。

 31歳にして成長を続ける小平は「私は選んでる道も特殊なので、スローな競技人生になっているのかなと思う」と自身を分析する。3度目の五輪に向けても、他の選手とは違う特殊なルートを選ぶことになりそうだ。