ノルディックスキー・ジャンプ男子の“レジェンド”葛西紀明(45=土屋ホーム)が27日、羽田空港から欧州でのW杯遠征に出発した。

 伝統のジャンプ週間を兼ねた年末年始の計4戦(12月30日~1月6日)に挑む葛西は「大好きなジャンプ週間ですし、その後、フライングも控えている。そろそろ本気出さないとなということなので、ちょっと気合入れて頑張ってきます」と心境を語った。

 今季、個人ではW杯5戦に出場し、ポイント獲得は1度だけ。1月中旬には平昌五輪代表の発表も控えており、葛西も危機感を抱いている。1週間のオフは一切のジャンプ練習をせず、家族と過ごした。

「全部リフレッシュにつぎ込んでいました。温泉行って癒やされたり、娘に癒やされたり」

 1か月強の遠征を前に気分転換に努めた。

 代表に選ばれれば8度目の五輪だ。「もう平昌五輪が迫っている。非常にドキドキ、ワクワク、期待しているような感じですね」と高揚感を隠さず、結果を出すことに集中する姿勢を示した。

 一方、開幕戦で優勝するなど5戦すべて10位以内をキープしている小林潤志郎(26=雪印メグミルク)は「中盤戦に入るので、うまくいかないことの方が多いと思うんですけど、目標を持ってしっかりやっていきたい」と意気込んだ。

 また、ソチ五輪団体戦銅メダルの竹内択(30=北野建設)は「この遠征は大事になってくる。上り調子ではある」と話した。