ザックに香川視察禁止令

2013年01月26日 16時00分

 日本代表アルベルト・ザッケローニ監督(59)に“厳命”が下された。現在オフでイタリアに帰国中の指揮官は、MF香川真司(23=マンチェスター・ユナイテッド)の視察を熱望。ところが、日本サッカー協会の原博実技術委員長(54)がサッカー観戦自体を禁止とし、完全オフを求めたという。これには切実な事情があった――。

 

 昨年12月20日に帰国したザッケローニ監督は「欧州リーグで(年末年始も)やってるところがあるので、見に行きたい」と話し、左膝の負傷から復帰した香川の状態を確認するためイングランドまで視察に訪れる考えだった。

 

 試合に出場しているとはいえ、2014年ブラジルW杯の出場権確保を目指す日本代表にとって10番を背負う香川の状態は重要だ。ザッケローニ監督は自分の目で香川のプレーを直接確認すると明言したわけだが、22日現在、香川の元を訪れた形跡はない。

 

 実は、原委員長が指揮官に対して直々に“視察禁止”を厳命していたのだ。「基本的に(オフなので)『しっかり休んでくれ』と言ってるから。(イタリアの自宅で)ゆっくりしているんじゃないか。テレビとかでは試合を見ていると思うけど…」

 

 今季はW杯最終予選をはじめ、コンフェデレーションズカップ(6月、ブラジル)、東アジアカップ(7月、韓国)と続き、秋には2度の欧州遠征を予定するなど過密日程が待ち受ける。そこで、完全オフで重圧のかかる監督業のストレスを少しでも軽減し、体調を維持してもらおうというわけだ。

 

 原委員長も「日本での生活も長いし、今年は長いシーズンが続くから。これからはメリハリをつけてもらおうということ」と説明。ここまで協会側が指揮官の体調面を異常なまでに気遣う裏には、歴代代表監督の健康面での“苦い過去”があるからだ。

 

 ドイツW杯直前の2006年4月には、日本代表のジーコ監督(59)が深夜に突然悶絶し、緊急搬送された。幸い急性胃腸炎との診断で、すぐに現場復帰できたが、大騒動となった。また、07年11月にイビチャ・オシム監督(71)が急性脳梗塞で倒れ、そのまま代表監督を退任している。

 

 ブラジルW杯で結果を出すためには、ザッケローニ監督の健康管理も協会側の重要な仕事。完全オフでリフレッシュした指揮官は、キリンチャレンジカップのラトビア戦(2月6日、神戸)に向け今月中に再来日する。