ノルディックスキー・ジャンプのNHK杯は5日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場(HS134メートル、K点120メートル)で行われ、女子は伊藤有希(23=土屋ホーム)が合計256・8点で初優勝を果たした。2位は高梨沙羅(21=クラレ)で222・6点だった。

 3日からの札幌3連戦で高梨に連敗していた伊藤が最後に意地を見せた。1本目123・0メートルを飛ぶと、2本目は最長不倒の133・0メートル。高梨は117・5メートル、122・0メートルで、飛距離は2本とも上回った。

 高梨に連敗後、所属の監督も兼ねる葛西から着地のテレマーク姿勢をきちんと入れるようカツを入れられた。「あまり監督から口で指導されることはない。これは一大事だと思いました」と気合を入れた伊藤は、飛型点も2本ともトップ。「ランディングする前に監督の顔が浮かびました」と安堵の表情を見せた。

 W杯開幕戦(12月1日、ノルウェー)へ、順調な仕上がりをアピールし「自分の目指すところを高めていきたい」と意気込んだ。