男子テニスの楽天ジャパン・オープン4日目(5日、東京・有明テニスの森公園)シングルス2回戦で世界ランキング40位の杉田祐一(29=三菱電機)は同12位のミロシュ・ラオニッチ(26=カナダ)の棄権によりわずか8分で勝利し、ベスト8に進んだ。

 あっけない幕切れだった。第1セット第1ゲーム、サービスのラオニッチに対し、杉田はアドバンテージを握る。すると、ラオニッチはベンチに戻り、苦悶の表情。右ふくらぎのマッサージを受け、試合は再開したが、杉田がブレークすると、そこで試合続行不可能の意思表示をした。

 杉田は1回戦も相手の棄権により勝利している。2試合連続のアクシデントに「こんなことあるんですね…」とさすがに驚きを隠さない。「ラオニッチ選手とはもう少し試合をしたかった。あれだけのビッグサーバーの選手と対戦することは少ないですし、今後戦っていかないといけない選手なので」と残念がった。

 とはいえ、先週の成都オープンに続くベスト8進出で、勢いも味方にしている。6日の準々決勝では同31位のアドリアン・マナリノ(29=フランス)と対戦する。予選も含めると、今季の成績は杉田の1勝2敗。「また当たる。半年で4回はかなりの回数。向こうも同じだと思っている。お互いプレースタイルが分かっているので、面白い試合になる」と真っ向勝負を誓った。