高梨沙羅らのサポート大丈夫か…平昌五輪「ADカード問題」深刻

2017年09月30日 16時30分

 来年2月の平昌五輪に向け、全日本スキー連盟(SAJ)が思わぬ“逆風”に頭を抱えている。五輪で選手をサポートするスタッフ用のADカード取得予定枚数が前回ソチ大会に比べて激減。金メダルを狙う“本命種目”への影響も懸念されている。

「ボクらじゃどうにもならない。非常に厳しくて驚きました」。こう表情をこわばらせたのは皆川賢太郎競技本部長(40)だ。五輪のADは大きく分けて選手団向けと、それ以外があるが、問題となっているのは後者。選手村には入れないものの、競技会場に入ることが可能なADで、選手と個人契約する補助コーチやトレーナー、サービスマンなどに割り当てられる。

 SAJは40枚を国際スキー連盟(FIS)に申請。ところが、返答は十数枚ほどだった。ソチに比べても「3割減」(皆川氏)という苦しい状況となっている。

 背景には近年の五輪が抱える競技種目増加の問題がある。平昌五輪ではスノーボードのビッグエアやカーリングの混合ダブルスなど6種目が追加されるが、全体のAD枚数はさほど増えない。そのため、SAJのみならず、スケートや他競技も同じ問題に直面しているもようだ。

 SAJ管轄のスキー競技はソチで銀メダル4個、銅メダル3個と大活躍。平昌五輪では高梨沙羅(20=クラレ)、伊藤有希(23=土屋ホーム)の二枚看板を擁する女子ジャンプをはじめ複数種目で金メダルのチャンスがある。それに向け、現場の支援部隊の人数も手厚くしたいところだけに、ADの分配は悩みの種となりかねない。今後、SAJは慎重にスタッフの人選を進める方針だが、解決には時間がかかりそうだ。