バドミントンの世界選手権女子シングルス金メダル、奥原希望(22=日本ユニシス)が男性ファン増加のけん引役を託された。

 今年で36回目を迎えた「ダイハツ・ヨネックスジャパンオープン」は19日、東京体育館で開幕した。奥原は世界女王として2015年以来2度目の優勝を目指すが、順当なら2回戦で世界選手権決勝を争ったシンドゥ・プサルラ(22=インド)と対戦する厳しい組み合わせ。17日の韓国オープン決勝では敗れており「ぜひ対戦したい」と拳を握り締めた。

 追い風になるのが“ダイハツ効果”だ。今大会から自動車メーカーのダイハツ工業がスポンサーについた。「ヨネックスジャパンオープン」のタイトルの前に他の企業名がついたのは初めてで、これだけで画期的なこと。会場内は横断幕や看板がダイハツカラーの“赤”で覆われ、奥原は「ダイハツさんがスポンサーにつき、会場の雰囲気が青から真っ赤に変わったことが、すごく印象強い。私も真っ赤な会場の中で試合ができることをすごくワクワクしています」と相思相愛をアピールした。

 一方、大会運営側は逆に“奥原効果”にも期待を込める。ダイハツの主力の軽自動車は女性や主婦層がターゲットだが、最近は男性人気も上昇。これはバドミントンのファン層の変化と共通している。なかでも「他の女性選手に比べ、男性、女性ともに人気がある」(関係者)という奥原は、男性ファンの掘り起こしでもキーパーソンの一人になっている。

 若きエースは文字通り“大車輪”の活躍を見せることができるか。