【バドミントン】金メダルの奥原希望が潜在的に持っていた能力

2017年08月30日 16時30分

金メダルを手に笑顔の奥原希望

 バドミントン世界選手権(英国・グラスゴー)の女子シングルスで日本勢初の金メダルを獲得した奥原希望(22=日本ユニシス)が29日、羽田空港に凱旋帰国した。

 昨年のリオ五輪で敗れたシンドゥ・プサルラ(22=インド)との決勝は、実に1時間50分にも及ぶ激闘だった。「飛行機で振り返ったけど(終盤の)内容は覚えていない」(奥原)ほどで、足がつりそうになって「何度も逃げ出そうと思った」。それでも「練習で朴柱奉ヘッドコーチ(52)から『負けるな!』と言われているのを思い出した。すると体が軽くなった」と、最後まで心が折れなかったという。

 この精神力の強さはどこから来るのか。今大会では、日本は奥原の金メダルを含め過去最高となる4個のメダルを獲得。日本バドミントン協会関係者は「ジュニアの強化を15年ほど前から行ってきた。それが浸透して代表が強くなっている」と成果を強調する。

 ジュニア世代の合宿では初日にマナーや礼儀を教えるが、これには「若くとも日本を背負っている」という自覚を持たせる狙いがある。しかし、高校生で日本代表に選出された奥原は、その部分が「もともとできていた」(同関係者)。中高生のころから礼儀正しくメンタル面でも定評があり、若くして「国の代表」との責任感であふれていたという。その精神力は筋金入りなのだ。

 右肩や両ヒザのケガを乗り越えて快挙を達成したが「自分のゴールはここじゃない。3年後に向かって進化し続けたい」と改めて気を引き締めた。強いメンタルに支えられた奥原の時代は、東京五輪以降も続くかもしれない。