バドミントンの世界選手権(21~27日、英国・グラスゴー)でメダルを獲得した日本代表選手7人が29日、羽田空港に帰国した。

 日本は今大会で歴代最多となる4つのメダルを獲得。日本の女子シングルスで初の金メダルを獲得した奥原希望(22=日本ユニシス)は「優勝の実感がない」と胸の内を明かした。

 1時間50分にも及ぶ決勝では足がつりそうになり「何度も逃げ出そうと思った」と苦しみに襲われたという。それでも「練習で朴柱奉ヘッドコーチ(52)から“負けるな!”と言われているのを思い出した。すると体が軽くなった」と明かした。

 右肩や両ヒザのけがを乗り越えて優勝という最高の結果を手にしたが「自分のゴールはここじゃない。3年後に向かって進化し続けたい」と気を引き締め、東京五輪に向けてさらなる飛躍を誓った。

 また女子ダブルスで銀メダルを獲得した福島由紀(24=再春館製薬所)は「最後で負けた。悔しい気持ちでいっぱい」。一方で「自分たちらしい攻め方で試合ができた。この調子でやりたい」とペアとしての自信を得られたと振り返った。

 相棒の廣田彩花(23=同)も「頼りになる先輩。楽しく2人でやれた」と手応えを感じている。準優勝という結果にも「もっと強くなりたい。次は自分たちが一番高くの表彰台に上りたい」とリベンジを宣言した。

 朴ヘッドコーチは「選手自身の意識が変わった。優勝への士気が高かった」と振り返った。過去最高の成績にも「五輪に向かってもう1回スタートする」と未来を見据えた。