話題の17歳への中国包囲網はまだまだ続く。14日から始まる卓球のジャパンオープン荻村杯(東京体育館)に向けた記者会見が13日に行われ、世界選手権個人戦(ドイツ)女子シングルスで銅メダルを獲得した平野美宇(17=エリートアカデミー)が出席した。

 4月のアジア選手権で中国トップ3を撃破して優勝。今大会も優勝候補の一人だが「今回は中国の若手がたくさん出ていて、世界ランクが低くても実力がある選手が多い。予選から出てくる選手もいるので、ドローもそれを見ないと分からないなと思いました」と“隠れ強豪選手”に警戒を強めた。

 今大会は中国のトップクラスは世界5位の陳夢(23)だけ。世界選手権覇者の丁寧(26)らは欠場し、代わりに17歳や20歳の若手が出場する。中には世界ランクがない選手もいるが、中国国内ではワールドツアーに出場できる実力を認められている選手であることは疑いようがない。

 平野の快進撃が続いた際、中国では「中国国内にも強い若手はいるが、層が厚すぎて国際大会で経験を積ませることができない」という問題提起が報じられたこともある。今回はその貴重なチャンスを与えられた形。平野に勝てば格好のアピールになるとあって、全力で向かってくるはずだ。

 7日にドイツから帰国した平野は1日休んだだけで、すぐに練習を開始。連戦の疲れを吹き飛ばし、新たなタイトルを加えたいところだ。