バドミントン男子の元世界ランキング2位・桃田賢斗(22=NTT東日本)に日本代表復帰待望論が浮上している。

 闇カジノ店で違法賭博行為を行い、昨年4月から無期限出場停止処分を受けていたが、日本ランキングサーキット大会(さいたま市記念総合体育館)男子シングルスで約1年1か月ぶりに復帰。28日の2回戦も小野寺雅之(早大)に21―14、21―12のストレートで圧勝した。ブランクを感じさせない動きに、早くも優勝に当確マークを出す関係者は多い。

 一方、代表復帰について「ここも一つの選考大会。ここで代表に入れるか入れないかは、みんなで話し合って決めればいいこと。どっちにしても早いほうに越したことはない」(日本バドミントン協会関係者)と“前倒し論”が強まっている。

 現時点では全日本総合選手権(11~12月、東京)後が有力とされているが、規定では強化本部の推薦があれば代表に入れる。今大会には日本代表の朴柱奉監督(52)も視察に訪れるため、そこで議論される可能性がある。

 後押しになったのは男女混合の国・地域別対抗戦、スディルマン杯だ。昨年準優勝の日本だが、今年は27日の準決勝で敗退。特に男子シングルスは4戦全敗とさんざんで、複数の接戦を落とした。「桃田だったらどっちに転ぶか分からない。言っちゃ悪いけど、今だったら(戦う前から)完璧にマイナス1。どうにもならない」(同関係者)

 全日本後に代表に入ってもポイントが足りなければ、最高峰のスーパーシリーズには参戦できない。協会は桃田の“特別扱い”には注意しつつ、慎重に検討する考えだ。