“あの男不在”の影響を吹き飛ばせるか。男女混合の団体戦で争うバドミントンの国・地域別対抗戦、スディルマン杯(21日~、オーストラリア)の日本代表発表会見が9日、都内で行われた。日本は2015年の前回大会で過去最高の準V。前回大会を超える優勝が目標だが、前回と比べると大きな違いがある。

「2年前は桃田がいたので男子シングルスが強かったが、今回はいない」(朴柱奉監督)

 昨年4月に違法賭博問題で無期限の競技会出場停止処分を受けた桃田賢斗(22=NTT東日本)は当然ながら日本代表に入っておらず、今大会は不在。前回大会では準決勝、決勝こそケガで出場できなかったが、それまではきっちりエースの仕事を果たして躍進の原動力になった。

 今大会は昨年の全日本総合王者の西本拳太(22=トナミ運輸)らが代表。残念ながら当時の桃田と同様のレベルにあるとは言いがたい。日本チーム全体の戦力を分析し、朴監督は「予選グループのマレーシア戦が厳しい試合になると思う。マレーシアに勝って、まずはグループ1位突破が目標」と現実的な目標を掲げた。

 もちろん、西本自身も自分に向けられる“目線”をよく分かっている。「日本は男子シングルスが弱点と思われてもおかしくない。見返す強い気持ちで戦いたい。朴さんに“番狂わせだ”と言われるようやっていく」とキッパリ。いい意味で予想を裏切る成績を出すと奮起した。

 当の桃田は15日に処分解除となり、27日から行われる日本ランキングサーキット(さいたま市)で復帰予定。日本代表は桃田が焦る好成績を出したいところだ。