中村GM「大補強批判甘んじて受ける」

2012年12月30日 11時10分

【核心直撃】このオフ、猛虎再生を目指す阪神が積極的な補強策を展開した。福留孝介外野手(35=前ヤンキース傘下3Aスクラントン)、西岡剛内野手(28=前ツインズ)らを獲得。その陣頭指揮を執ったのが、9月に就任した中村勝広GM(63)だ。各方面から「世代交代に逆行する」という批判も噴出する中、なぜ大補強を敢行したのか――。中村GMを直撃した。

 

 ――福留の獲得でオフの戦力補強は、ひとまず一段落か

 

 中村GM:そうだね。9月に就任してから、だいぶバタバタしたけどね。この球団は人使いが荒いよ(笑い)。

 

 ――補強の評価は

 

 中村:最終的な評価というのはシーズンが終わって、その結果になる。ただ、GMに就任してからいろいろと考えていたことはできたんじゃないかと思う。もちろん、まだ不安も残っているけどね。今の段階では80点ぐらいじゃないかな。

 

 ――満足できるポイントは

 

 中村:福留、西岡の獲得で得点力不足(リーグワーストの411得点)を解消できるのではないかと思う。今年のシーズンを見ていると、どうしてもここというところでチャンスを逃していた。勝負強い福留を獲得できたことは大きい。

 

 ――不安点は

 

 中村:投手だね。五十嵐亮太(33=前ヤンキース傘下3Aスクラントン、現ソフトバンク)を獲得できず、守護神の藤川球児(32=カブス)が抜けた大きな穴を埋めることができなかった。先発からストッパーに転向する久保康友(32)の奮起に期待したいね。藤川が抜けた穴というのは大きすぎるから、一人で埋められるものではない。チーム全員で頑張って埋めないといけない。

 

 ――ここ数年、若手育成、世代交代という大きな課題がある中での積極的な補強策。ファンなどから「逆行している」との批判も多い

 

 中村:そういう批判は甘んじて受けるよ。でも、タイガースという球団は勝利が宿命づけられているチームなんだ。少なくとも毎年、優勝争いに加わることが使命だ。2005年のリーグ優勝からもう7年も優勝していない。チームを立て直すためにも、まず勝つこと。そこからスタートするためにも補強は必要だった。すでにファンも離れ始めている。あまりBクラスが続くと立て直しも難しくなるし、さらにファン離れが進む。

 

 ――あくまでも優勝を狙う中で若手を育てる

 

 中村:それしかないでしょう。本来、ポジションというのは競争して奪うもの。ポジションが空いているからどうぞでは選手に力はつかないし、戦力も上がらない。高いレベルの中で競争してポジションを勝ち取る。これができてこそ、チーム全体のレベルアップを図ることができる。

 

 ――現場との意思疎通は

 

 中村:和田監督とは、ずっと話をしながら進めてきた。考え方は一致していると思う。もともと同じ内野手出身だし、野球に対する考え方は似ている。われわれとしては、来季に向けて皆さんに楽しみを持ってもらえるような形にはできたんじゃないかと思っているよ。