フリースタイルスキー世界選手権(スペイン・シエラネバダ)モーグル男子で2冠を成し遂げた堀島行真(19=中京大)が快挙の原動力を明かした。

 モヒカンヘアをなびかせ、日本男子初の偉業を達成した堀島は11日に帰国。次戦は全日本選手権(25、26日、富山)の予定で「しっかり集中してやりたい」。勝利の余韻に浸ることなく、気を引き締めた。

 モーグル史を変える活躍を見せた新星は、周囲の誰もが「努力家」と口を揃える素顔を持つが、精神面では昨夏のリオ五輪が刺激になった。連日連夜、夢中でテレビ観戦し「女子ダブルスのバドミントンも見ましたし、男子リレーの銀メダルも見ました。全部感動して…」。

 かねて競技を問わず、金メダリストの情報をドキュメンタリー番組などで収集。「どの選手も頑張っている部分がある。みんな尊敬しています」と羨望のまなざしを送るとともに、自身のモチベーション向上に変えてきた。ニューヒーローの強さの秘密は、この貪欲な姿勢にありそうだ。