ノルディックスキー・ジャンプ女子の伊藤有希(22=土屋ホーム)が25日、羽田空港からW杯遠征に出発した。

 W杯日本開催の4戦(札幌、蔵王)で初優勝を含む3勝を挙げた伊藤は「自分自身より周りの方々が喜んでくださる。とてもうれしい」と反響に感謝。メールやLINEなどの祝福は約100件に上ったことを明かし、所属の選手兼監督である葛西紀明(44)からは「スタンプがいっぱい来ました」と笑った。

 今回の遠征では、まずルーマニアとオーストリアで各2戦ずつ行う。海外での勝利はまだないが「ルーマニアは札幌に似て、オーストリアは蔵王に似ている」と自信を見せた。現在、W杯総合2位につけるが「ちょうど半分が終わったばかり。まだ半分ある。もっと成績を上げることもできる」と首位奪取も視野に入れた。

 一方、総合1位で通算49勝の高梨沙羅(20=クラレ)も出発。日本で勝つことができなかった悔しさを胸に「自分のジャンプの感覚を早く取り戻せたらいい」と巻き返しを誓った。