二輪元王者W・ガードナー 被害者が明かした「暴行逮捕」の全容

2016年11月10日 16時35分

 暴行容疑で先月逮捕され、栃木・真岡簡裁から罰金30万円の略式命令を受けたオートバイの世界ロードレース選手権(WGP)元王者ワイン・ガードナー元レーサー(57=オーストラリア)に、被害者から改めて怒りの声が上がった。ガードナー元レーサーは男性3人に暴行したとして、先月末に暴行罪で略式起訴された。本紙は被害者の一人、会社員Aさんをキャッチ。Aさんは事件の内容を詳細に明かすとともに、謝罪も何もせず帰国した元レーサーに怒りを示した。

 事件現場となったのは、10月16日にオートバイの世界選手権シリーズ第15戦「日本グランプリ」が開催された栃木・ツインリンクもてぎだ。40年来のバイクレースファンのAさんは、息子で学生のBさん、友人で会社員のCさんとその妻と4人で車に乗って、サーキットに到着。駐車場に向かっていたところ、後ろから抜きにかかった車にぶつけられた。

 お互いのミラーがぶつかる程度だったが、接触事故であることには違いない。だが当てた方の車は止まることなく、猛スピードで逃げていったため、Aさんは追いかけていった。

 逃走車両は1キロ近く逃げた末に、ようやく止まった。その車の助手席から降りてきたのが、ガードナー元レーサー(以下ガードナー)だった。

 口論の後にAさんたちの車のミラーを見て笑いながら「ノーダメージ」と言ったため、Bさんが「あなたの車のミラーが当たった」と英語で言うと、ガードナーは激高。Bさんに襲い掛かり、止めに入ったAさん、Cさんにもつかみかかった。

 警察や警備員を呼んだところ、ガードナーたちは車で去ろうとしたため、車の鍵を抜いて逃亡を“阻止”。これにガードナーはますます激高し、Bさんの首を右手で強く絞めたのだ。警備員やサーキット関係者が来て再び落ち着いたガードナーは、その場で一度謝ったが、警察が来ると分かるとまたまた大暴れしたという。Aさんたちは当初、暴れている人間が誰かは分からなかったが、関係者が来てようやく元世界王者だと気付いた。グランプリレースで通算18勝のガードナーは1992年に引退した。

 結局、ガードナーは暴行容疑で現行犯逮捕、同罪で略式起訴され、10月28日に真岡簡裁から罰金30万円の略式命令を受け、罰金を支払った。ガードナーはオーストラリアに帰国後、地元メディアに「12日間閉じ込められ、外部と連絡できず、恐ろしかった」と話し、日本での勾留を批判している。

 まるで“被害者”のような口ぶりのガードナーに対してAさんは「その場で謝ってくれたら、それで済んだことでした。でもガードナーは、すごい大声で(文句を)言ってきたんです。暴れた後に謝ってきたんですが、これだけ暴れたらさすがに遅いですよね」

 3人の中で最も重いケガを負ったのは、未成年のBさんだ。首を強くつかまれ、絞められたため、頸部捻挫で全治3週間で現在も通院中だ。

「私が息子(Bさん)に『手を出すんじゃないぞ』と言ったため、それを忠実に守っていた。帰りの車の中では『首が痛い』と言い、翌日には首が回らなくなりました」

 ガードナーが勾留されていた時に、双方の代理人を通して示談交渉が行われていたが、結局成立しないまま帰国した。

 Aさんは「あれだけの有名な方が非常に残念ですね。自分の気持ちとしては、もう日本には来ないでほしいです」と憤りを抑えつつ話した。