【東京五輪ボート・カヌー会場問題】小池氏と森氏の痛み分けで「彩湖」になる可能性も

2016年10月20日 16時33分

彩湖案で動き出した上田知事

 2020年東京五輪・パラリンピックのボートとカヌー競技の会場見直し問題で19日、埼玉県の上田清司知事(68)が、東京都に彩湖を提案する方針を改めて明かした。東京湾の「海の森水上競技場」や宮城・長沼に比べると出遅れている。

 この日、都内で「関東地方知事会議」が行われ、上田氏や小池百合子東京都知事(64)らが出席。両者は会場変更の打診をした、しないでモメていたが、大人の対応でともに矛を収めていた。上田氏は記者団に「プロジェクトチームでデータを整理し、東京都や組織委員会に提案をしたい」と彩湖誘致に向けて動きだしていると説明した。

 一番のメリットは東京から近いこと。彩湖のある戸田市は前回の東京五輪でボート会場となった戸田漕艇場があり、そもそもボートで有名なことだ。デメリットは調整池であり、国交省が管理していること。仮に会場となっても東京大会が終われば、施設を取り壊さないといけない可能性もある。そうなると“レガシー”にはならない。

「何をもってレガシーなのか。形なのか精神なのか、いろいろある。施設が残る残らないということではない」と上田氏は仮設でもいいとの見解を示した。

 出遅れている彩湖案だが「一番妥当な案じゃないか」という意見もチラホラある。都政関係者は「長沼に行って会場予定地を見てきましたが、山を削らなきゃいけない。それを考えると費用は高くつく。村井嘉浩宮城県知事は150億~200億円というのですが、どんぶり勘定じゃないかとの疑念も生まれています。また、実際に行って分かったのはやはり遠い」と長沼案に否定的な印象を持ったという。

「海の森――」はイメージが悪くなっている。長沼は遠い。間を取って彩湖…。小池氏と森喜朗・組織委会長(79)の両者痛み分けで彩湖になる可能性も出てきた。