敵ではありません。国際オリンピック委員会(IOC)トーマス・バッハ会長(62)が、小池百合子東京都知事(64)との協力関係を強調した。

 バッハ会長は19日、都内の東京五輪・パラリンピック組織委員会を訪問し、森喜朗会長(79)と会談後に会見を開いた。18日に小池都知事との会談で決定したIOC、東京都、組織委員会、日本政府との4者会合について、東京都が主導権を握ろうとしている点を問われると「ウワサや人々が抱く感情、感覚についてコメントする立場ではない」とけん制。すっかり権力闘争の様相を呈しているが「4者会合は政治グループではなく作業部会。チームであり、緊密な協力のもと、作業を進めていくものだ」と話し、小池都知事とも対立関係ではなく、協力関係にあることを強調した。

 前日のバッハ氏、小池知事の会談をテレビで見ていたという森会長は4者会合について「大事なことは、IOCのみなさんが希望することを協力してまとめあげること。大会を成功させることが大前提。協力するのは当然のこと」と話し“天敵”小池知事との共同作業にも協力姿勢を示した。