【ブラジル・リオデジャネイロ16日(日本時間17日)発】卓球女子団体3位決定戦で福原愛(27=ANA)、石川佳純(23=全農)、伊藤美誠(15=スターツ)の日本はシンガポールに3―1で勝ち、前回ロンドン五輪の銀メダルには及ばなかったものの、見事に銅メダルを獲得した。

 2日前の準決勝ドイツ戦の第5試合、フルセットの末に敗れて悔しい思いをした福原が第1試合に登場。シングルス準々決勝で破ったフェン・ティアンウェイとの対戦を狙ったが、シンガポールは世界ランク13位のユ・モンユをぶつけてきた。

 同7位の福原は約3年ぶりの対決に気合十分。第1ゲームはバック中心の攻めでユを攻め立て、1―2から9連続ポイントで圧倒し、11―4で取った。第2ゲームはユに得意のフォアを決められて追いかける展開。勝負どころでサーブミスも出て5―11で落とした。

 第3ゲームはサーブでポイントが奪えず、0―5とされる苦しい展開。ユのフォア攻撃に耐え切れず3―11。後がなくなった第4ゲームはバックの勢いを取り戻し、11―4で取り返した。最終第5ゲーム、ミスが目立って1―4とリードを許した時点でタイムアウト。バックで逆襲に出たが、ユのカウンターを浴びて5―11で落とし、先手を奪えなかった。

 第2試合は石川がフェンと対戦。バックを徹底して狙われて先行を許したが、対応できるようになった終盤に追いつき、デュースを制して第1ゲームを奪った。第2ゲームも序盤は競り合いが続いたが、中盤から石川のフォアがフェンのバックに効果的に決まって11―6で連取した。

 第3ゲームもラリーで優位に立つ石川のペース。6―4でリードした時点でフェンがたまらずタイムアウトを取ったが、流れを渡さずにエース対決でストレート勝ちを収めた。

 第3試合のダブルスは福原と伊藤がジョウ、ユ組と激突。中盤までリードしていたが、終盤に打ち込まれて第1ゲームを失った。一進一退の攻防となった第2ゲームは最後、伊藤が幸運なエッジボールでポイントを拾って11―9で奪取。勢いに乗った第3ゲームは1点しか取らせない完勝。第4ゲームは接戦となりデュースにもつれこんだが、伊藤の強気のレシーブを相手がミスして2勝目をつかんだ。

 第4試合は伊藤とフェンの対戦。フェンのバックを狙う伊藤が主導権を握る展開で、最後もバックの強打が決まって第1ゲームを11―9で先取すると、第2ゲームも相手の攻撃をバックで封じ、最後もカウンターで決めて11―4で取って王手をかけた。

 勝負の第3ゲームは3点先取されたが、そこから4点連取でフェンがたまらずタイムアウトを要求。それでも流れは変わらず、伊藤がサーブでポイントを重ね、最後はフェンのバックがオーバー。両手でガッツポーズの伊藤に対し、ベンチで応援していた福原は涙を見せた。